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執筆者の写真高森明勅

月のウサギ


月のウサギ

月のウサギ


秋篠宮家のご長女、眞子内親王殿下。

今年のお歌会始に次のようなお歌を詠んでおられる。


望月(もちづき)に

月の兎(うさぎ)の

棲(す)まふかと 

思ふ心を

持ちつぎゆかな


満月を仰いで、月にはウサギが住んでいるいるという古くからの言い伝えを、そのまま素直に信じている幼子のような純真な気持ちを、大人になってからも、いつまでも持ち続けたい。直接にはそのような意味のお歌だ。


但し、眞子殿下の現在のお辛い境遇を考え合わせると、もう一段深いご心情も拝察できよう。それを思うと、胸が締め付けられる。


そもそも殿下のお名前は、「眞」という字の「混じりけが無い、自然のまま、ありのまま」との意味を重く見て、「天性のものを失わず、自然に飾ることなく、ありのままに人生を歩むよう願って」命名されたという。


殿下ご自身が天性の純真さを失うまいとされているのだ。

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