武家に「女系の家」
近世史研究の中で興味深い事実が発掘されている。例えば、武家の中に「女系の家」が存在した事実。
「武家は、一般的には、主君に対して軍役などで奉公してきた男系の家としてイメージされやすい。だが将軍家・大名家ともに、女性を始祖とする女系の家が興されていた。 奥向きに一定年数を勤めて功績を認められた女中は、自己を始祖とする家を立てることを許されたのである。…近世の軍事政権下で、男性の奉公・忠勤を永続化する男系の家だけでなく、女性の功績により奉公を永続化する女系の家が創出され、家臣団に連なったことは、注目されてよいだろう」(柳谷慶子氏「武家政治を支える女性」、令和元年1月)
こうした事実も、厳格な男系社会のシナ文明とは異なる“日本らしさ”の現れだろう。