先日、読売テレビの「そこまで言って委員会NP」の収録に臨んだ際に、皇位の安定継承を巡る議論の中で、私に対して少し興奮気味に、「あなたは予言者でもないのに、悠仁殿下が男子に恵まれないと決めつけるんですか!」と罵倒された、著名なジャーナリストの方がいた。
私は「男子に恵まれるかどうか以前に、結婚できないかも知れないと心配しているんです」という答え方をした。今のまま皇室典範の改正に手を着けなければ、内親王・女王方は皆様、ご結婚と共に皇族の身分を離れて、国民の仲間入りをされる。
天皇陛下の“次の世代”では結局、秋篠宮家の悠仁親王殿下ただ「お1人」だけが皇室に残られることになる。しかも、殿下のご結婚相手は、必ず“お1人以上”の「男子」を生まないと、皇室そのものを滅ぼす結果に繋がる。その女性には、想像を絶する“強烈な”プレッシャーが掛かるに違いない。
そんな将来が、今から容易(たやす)く予見できてしまう場合、敢えて悠仁殿下とのご結婚に踏み切る決断をできる女性が、果たして現れるかどうか。
リアルに考えると、いささか悲観的にならざるを得ない。万が一にも、悠仁殿下が独身を通された場合、改めて言う迄もなく、皇室の歴史はそこで終わる。極めて憂慮すべき問題が、我々の“目の前”に横たわっているのだ。
にも拘らず、悠仁殿下のご結婚を既定の事実であるかのように楽観視し、お1人以上の男子が生まれない“はずがない”と、気楽に信じ込める感覚が、私には理解できない。ちなみに、そのジャーナリストの方は左翼・リベラルをドリーマー(夢想家)と非難し、自らをリアリスト(現実主義者)と規定しておられるようだが。
河野太郎・防衛大臣の深刻な危機感は、もっと広く共有されるべきだ。なお、河野大臣の発言の直後、ロシアの通信社「スプートニク」から関連の取材を受けた。このテーマについては、海外の関心も高い。
又、女性議員飛躍の会編『皇位継承 論点整理と提言』(展転社)の増刷(ぞうさつ)が決まったらしい。“初めて”校正の機会を与えられた(前に言ったように、初刷〔しょずり〕の時は信じ難いことながら、初校すらチェックさせて貰えなかった)。