10月20日、上皇后陛下の86歳のお誕生日。心からお祝い申し上げる。ご発表のご近影を拝見すると、少し色のついた眼鏡を掛けておられる。
昨年6月に両眼の白内障の手術を受けられたが、まだ元の状態には回復しておられないようだ。又、今年の5月以降、ほぼ毎日、午後に37度を超える微熱が続いておられるという。
高輪(たかなわ)の仙洞(せんとう)仮御所へのご引っ越しに伴う作業のお疲れが、その原因かとも見られているようだ。更に、昨春から前よりお痩せ気味になられ、心不全の診断指標であるBNP値も高い状態のままという。心配だ。
最近は、乳ガンご手術後のホルモン療法の影響と見られる左手指のこわばりがあり、ピアノの練習もままならないとか。上皇后陛下がお過ごしになる時間の大半は、ご自身のご体調が万全ではないにも拘らず、もっぱら上皇陛下をお支えする為に費やされている。上皇陛下にご不自由が無いように、又、日々、楽しくお過ごしになれるように、きめ細かくお心を配っていらっしゃるという。
21日、天皇・皇后両陛下には、児童養護施設の関係者をお住まいの赤坂御所にお招きになり、新型コロナ禍の中での子供らの様子や具体的な対応策などについて、実情をお聴きになった。招かれたのは、東京都葛飾区の「希望の家」の斎藤美江子施設長ら。
陛下は、「コロナ禍で大変な中、子どもたちの幸せに日夜ご尽力いただいていることに感謝します」と、労(ねぎら)われた。皇后陛下は、子供らが抱える心のトラウマについて、お尋ねになったという。陛下は去る1日にも、都内の小中学校の校長らを御所に招かれて、「敬意と労(いたわ)り」のお気持ちを伝えられている。両陛下が子供らにお寄せになる、お優しいお気持ちのご発露だろう。有難い。