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執筆者の写真高森明勅

皇位継承問題、5つの事実

更新日:2021年1月23日


皇位継承問題、5つの事実

11月25日、参議院議員会館で緊急シンポジウムを開催した。最初に発言した私は、国民が(勿論、国会議員も含めて))広く認識を共有すべき5つの事実について、簡潔に説明した。その時に配ったレジュメの内容は以下の通り。


1 「立皇嗣の礼」によって秋篠宮殿下が次の天皇として確定したのではない。


2 上皇陛下のご譲位を可能にした特例法の附帯決議は、先延ばしすることはできない重要な課題として、先ず皇位の安定継承に向けた検討を求めており、皇族数の減少への対策だけを求めたのではない。


3 同附帯決議は、特例法施行後「速やかに」政府が検討を行い、その結果を国会に報告することを求めており、政府が検討の開始を「立皇嗣の礼」の後まで先延ばししたのは、その趣旨にもとる。


4 内親王方がご結婚により国民の仲間入りをされる前に、現行の制度を改めなければ、皇室の若い世代は悠仁親王殿下お1人だけになって、敢えて忌憚なく申せば、そのご結婚すら困難になってしまう懸念がある。


5 非嫡出による継承可能性が一切、排除された条件下で、これまでの「男系男子」限定を維持すれば、早晩、皇位の継承は行き詰まる他なくなる。


なお当日、君塚直隆氏が用意されたレジュメには、イギリスのエディンバラ公の次の言葉が引用されていた。「ヨーロッパの君主制の多くは、その最も中核に位置する、熱心な支持者たちによってまさに滅ぼされたのである。彼らは最も反動的な人々であり、何の改革や変革も行わずに、ただただ体制を維持しようとする連中だった」…


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