共同通信が次のような記事を配信した(11月30日、16時38分配信)。
「菅義偉首相は30日の参院本会議で、安定的な皇位継承策の結論を出す時期について明言を避けた。『静かな環境で検討が行われるよう配慮する必要があり、現時点で具体的な日程は言えない』と述べた。…立憲民主党の枝野幸男代表は記者会見で、政府が皇族数減少に伴う皇室活動の担い手確保策として検討している『皇女』制度について、喫緊に検討すべき皇統維持に向けた対応策には当たらないとの認識を示した」
読売新聞の報道では「政府は“年内にも”皇女の創設案を大島衆院議長に報告する方向で調整している」(11月24日付)とされていた。
つまり、さっさと結論を出して、バトンを国会に渡してしまう腹づもりだったらしい。
しかし、雲行きが怪しくなって来たのではないか。
政府としても、まさか共同通信・読売新聞の「皇女」制度案のスクープ記事の翌日(25日)に、それを批判する緊急シンポジウムがお膝元の参院議員会館で開催され、更にその翌日(26日)に、野党の党首(国民民主党の玉木雄一郎代表)が記者会見で真っ向から反対論を唱え、1日おいて28日に、毎日新聞がホームページにシンポジウムの詳報を載せ、30日には野党第1党の代表(上記の枝野氏)も足並みを揃えて批判し、続けて翌日の12月1日には、共同通信の配信で各地のブロック紙・地方紙にまで、批判の論説(拙稿)が掲載される
(もう一点、24日発売の「週刊朝日」12月4日号に、ピッタリのタイミングで山尾志桜里衆院議員の女性・女系天皇を巡るインタビュー記事も)…という形で、「静か」ならざる「環境」が波状攻撃的(!)に、“にわかに”現出するとは、さすがに予測できなかっただろう。
しかし、油断は禁物。
皇室を滅ぼす「皇女」制度案への、幅広い国民の批判の声を、首相官邸と自民党本部に届けよう(国民民主党と立憲民主党には、少なくともこのテーマについては激励を)。
今こそ、サイレント・マジョリティーからボーカル・マジョリティーへ!