皇室を構成されているのは天皇と上皇と皇族。皇族は天皇のご一族なので、天皇ご自身は勿論(もちろん)皇族ではない。皇族の具体的な内容は、皇室典範に以下の通り規定されている。
皇后・太皇太后・皇太后・親王・親王妃・内親王・王・王妃・女王。
先頃の「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」によって、上皇后も新たに皇族と位置付けられた(同4条)。一方、上皇は、もとより天皇のご一族ながら、皇族とはされていない(同3条)。よって、皇室を構成されるのは、最初に述べたように、天皇・上皇・皇族ということになる。
この辺りが、きちんと理解されていない傾きがあるようなので、念の為に。なお、拙著『私たちが知らなかった天皇と皇室』79ページの図版で、上皇も皇族の範囲に含めているのは、編集上のミスによる。