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執筆者の写真高森明勅

秋篠宮殿下のお誕生日に際しての記者会見での悲痛なご発言


秋篠宮殿下

11月30日は秋篠宮殿下の56歳のお誕生日。

国民の1人として心からお祝い申し上げる。


同日、殿下の記者会見でのご発言が公開された。

その内容に衝撃を受けた人も少なくないのではあるまいか。

その「皇嗣」という重いお立場を考えると、大きな勇気を奮ってのご発言と拝察できる。


《秋篠宮殿下の週刊誌・ネット批判》


何しろ、上皇后陛下を巡る週刊誌の虚構記事(宮内庁のホームページと照らし合わせると「週刊新潮」令和2年12月24日号と分かる)などを批判され、ご長女の眞子さまが複雑性PTSDと診断された原因を、週刊誌報道とネット上の書き込みであると、名指しされているのだ。


勿論、記者がそのことを質問したという前提があり、又、客観的にはご指摘の通りだろう。

私自身も及ばずながら、かねてその辺りの酷さについて、しばしば述べて来た。

だが少なくとも制度上、次の代の「国民統合の象徴」とされている方が、ここまで踏み込んだ発言をされるのは、明らかに異例だろう。

それほど、事態が煮詰まっていることを意味するのではあるまいか。


《もはや臨界点に達した》


私はこれまで、事実無根の皇室バッシングが繰り返され、皇室を担う方々の人権無視と人格否定が横行する事態を問題視し、憲法が定める世襲の象徴天皇を巡る制度と絶対的に矛盾・対立しない限り、皇室の方々の人権とプライバシーが極力、尊重されるべきことを訴えて来た。


この度の秋篠宮殿下のご発言は、当事者ご自身が皇室バッシングの異常さに、かなり率直に言及されたものであり、その事実を深刻に受け止めるべきだ。

事態がもはやこれ以上放置できない臨界点に達した、悲痛な“シグナル“以外の何物でもなかろう。


皇室の方々の名誉と尊厳が蔑ろにされることは、天皇が「日本国の象徴」「日本国民統合の象徴」であられるべきことを規定した、憲法それ自体の規範的要請にも反すると言い得るはずだ。


追記

同じ11月30日、プレジデントオンラインに拙著『「女性天皇」の成立』抜粋記事①が公開された。

この後、12月5日に②、同6日に③が公開される予定。

又、同日、翌日放送のフジテレビ「バイキングmore」にVTR出演の為に、Zoomを利用したインタビュー収録を行った。

愛子内親王殿下のご成年を巡って。

果たしてどのような形で放送されるか。

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