日韓基本条約の改正?
日韓関係の行方を巡ってこんな指摘がある。
「日韓関係が改善するタイミングは、日朝国交正常化交渉が本格化するときだ。1965年の日韓基本条約にある第3条では、〈大韓民国政府は、国際連合総会決議第百九十五号(Ⅲ)に明らかに示されているとおりの朝鮮にある唯一の合法政府であることが確認される〉と規定されている。日本が北朝鮮と国交正常化するということは、朝鮮半島においては大韓民国だけでなく、朝鮮民主主義共和国(北朝鮮)も合法的政府であることを認めることになる。従って、日韓基本条約の改定が不可欠になる。このときに日韓関係が全面的に見直され、新たなゲームのルールが構築されることになる」(佐藤優氏)
果たして「日朝国交正常化交渉が本格化する」のはいつか? 今のところ見通せないし、少なくともアドバンテージがかの国にある状態では、たやすく進めるべきでもあるまい。
しかし、そのタイミングで「日韓関係が全面的に見直され、新たなゲームのルールが構築されることに」なりそうだ、という視点は見落とせない。勿論、そのルールの再構築が、日韓関係の「改善」に繋がる保証はどこにもない。
むしろ、“悪夢のシナリオ”がそこから始まる可能性も、十分に視野に入れておかねばならないだろう。